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本の情報
- 現代語訳 風姿花伝
- 世阿弥 (著), 水野 聡 (翻訳)
- 2005/1/21
概要
能の大成者・世阿弥が著した日本最古の能楽論である風姿花伝を現代語訳した本書。「花」と「幽玄」をキーワードに日本人にとっての美を深く探求し、人生訓としても読める名著である。
【引用】個人的に気になったポイント
すなわち道を嗜み、芸を重んじて私心を去れば、能の授く恩恵を得られぬことなどあろうか。ことさらこの芸は、その風(伝統)を継ぐものといえども個々人より出づるところ大であれば、語れども語り尽くせない。ただその風を得て心より心に伝えゆく花なれば、本書を風姿花伝と名付けたのだ。
昨今世間に評価され上手といわれるシテにも技に頼り名におぼれ、これらの心得なく、ただ名声ほどには寿福の足りない者が多く見られる。これを嘆くのだ。芸だけ会得しても工夫がなくては叶わない。芸を得て工夫も究めた者は、花に種が備わっているようなもの。
秘する花を知ること。秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず、という。この違いを知ることが、花を知る重要点である。そもそも一切、諸道、諸芸において、その家々で秘事とされるものは、秘することによって大きな効用があるゆえである。
本書から得た気づき
芸を得てしてなお工夫を究め続ける
世阿弥は芸を得て満足し、努力を怠るシテに警鐘を鳴らしていた。能が伝統的に愛され続けるには新しさや珍しさを常に創造し、工夫を究め続けなければならない。それは能だけにあらず全てのことでそうであろうと思った。自分自身仕事などでそこそこできるようになると新しい知識や技術を取得することをついつい怠ってしまいがちである。世阿弥が述べている通り、そのような体たらくが続くと必ずどこかで飽きられたりつまらないと思われたりなど痛い目を見ることになる。常に謙虚で新しいこと、工夫できることを学べる姿勢でありたい。
実践ポイント
謙虚であり続ける
謙虚で常に人から何かを教えてもらうという姿勢を持つことは大切である。特に人の話にしろ本にしろ聞き流すのではなく、何を伝えているのかしっかり耳を傾けることが人としての成長につながると思う。
具体的に
謙虚であり続けるために人の話をしっかり聞く
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