苦の見方【アルボムッレ・スマナサーラ】 / レビュー・感想

 

苦の見方 「生命の法則」を理解し「苦しみ」を乗り越える / アルボムッレ・スマナサーラの詳細はこちら【Amazon】

 

本の情報

  • 苦の見方 「生命の法則」を理解し「苦しみ」を乗り越える
  • アルボムッレ・スマナサーラ (著)
  • 2015/6/23

 

概要

お釈迦様が発見した生命に関する真理である苦(dukkha)について正しく理解するための本書。苦についてあらゆる視点から例えを用いてわかりやすく解説している。

 

【引用】個人的に気になったポイント

苦(dukkha)というのは、仏教の中心的な概念なのです。

 

我々は、病気に陥らない限り、「健康とは幸せなものだ」と、わからないのです。「健康って幸せだ、ありがたいことなんだ」と気づくのは、具合が悪くなってからです。

 

常に変えるためには、苦しみでなければうまくいきません。我々は怠け者ですから、苦しくないものをわざわざ変えないでしょう。だから、感覚は苦しみなのです。感覚があることが命でしょう?感覚は苦しみです。だから、生きることは苦なのです。

 

人は生きる上で、苦しみをいろいろな方向に変えています。人間がやっている一切の生きるための行為は、感覚がやらせているのです。人間だけではありません。すべての生物がやっている一切の行為は、感覚がやらせているのです。この感覚が、苦(dukkha)なのです。

 

このようなわけで、「苦があるから楽が起こる」という公式が成り立ちます。ですから、「いつだって苦だよ」「楽はないよ」という真理とは別に、一般的なこととして「我々の日常生活において楽しみが感じられる」と言う分には差支えありません。実際、消すべき苦がある限り、楽を感じるのです。

 

Dukkhaは「苦」と訳されることが多いですが、四つの意味が入っています。「不完全」「虚しい」「苦しみ」「無常」。この四つです。

 

我々の身体が不完全だから、我々は生きているのです。「完全だったら」というのはあり得ません。完全だったら生命も存在できません。

 

我々は太陽の自転・公転の中で生きているので、アンバランスをバランスにしようと、太陽に合わせて、あれやこれやと調整するのです。不完全だから、調整する。それが生きることなのです。

 

たとえば、ずっと同じ姿勢でいたら、苦しくなる。そこで、感覚を変化させる。それは前の感覚からつながって、新しい感覚が生まれたということでしょう。前と今の感覚はすごく違う。そういうふうに苦が連鎖することを、仏教では輪廻というのです。

 

私たちの四十兆の細胞は、いつも止まっていません。ぐにゃぐにゃ、ぐにゃぐにゃ動いています。止まったらその細胞は死にます。

 

パッと耳に入ったときは「あっ、これって気持ちいいな」と思いますよ。「じゃあ、ずっと聞いてみよう」と思って聞いていくと、嫌になるのです。皆さん、あまりふだん、今、説明したような実験をしないでしょう?ぜひ、やってみてください。

 

喉が渇いたら水を飲みたくなります。水を飲んだら渇きが消えます。再び水を飲む必要はありません。しかし、身体は不完全で変化します。飲んだ水は身体から出ていきます。それでまた水を飲むはめになります。すべてのものごとは不完全で変化するから、何をやっても満足することが不可能になります。再び同じことをやらなくてはいけなくなります。ですから、すべての生命に渇愛があるのです。

 

過ぎ去ったものは二度と再現しません。消えたのです。歴史なのです。自分の頭の中に「過去、こうであった」という記憶が残っているだけ。このことを知れば、「過去は存在しない」と理解できます。存在しないものにひっかかって悩んでいることほど、愚かな行為はありません。

 

過去のことが気になって仕方がないのです。過去のことを思い出して悩むのです。悩みに明け暮れるのです。○○をしなかったほうが良かったのに、ああすれば良かったのに、こうすれば良かったのに、と悩むのです。たまに過去の楽しいことを思い出す場合もあります。そうなると、それが再びあってほしいと期待します。昔の若さに戻りたくなるのです。

 

本書から得た気づき

生きることは苦であること

前に読んだ本でインド由来の仏教は生きることの苦が前提にあり、輪廻転生から解脱するために日々修行を続けているとあり、なぜ生きることとは苦であるのかわからなかったが、本書を読んでその意味を少し理解することができた。

輪廻転生とは苦の転生であり、輪廻転生は生命にとって最大の苦であるとされている。それは例えるならずっと同じ姿勢だと苦しいから姿勢を変える。感覚を変化させ、新しい感覚が生まれるようなことである。

その点においてずっと同じ姿勢という苦から別の姿勢という「苦があるから楽が起こる」ことでもあり、消すべき苦がある限り楽を感じることができる。

どちらの側面を捉えるかという問題ではあるが、いずれにせよ苦が起点としてあり、苦があるから楽があることであり、楽があるから苦があるとはならない。

 

不完全でゆらいでいるということ

人間は不完全であるから呼吸をしものを食べ寝たりする。そうしなければ死んでしまう。地球も常に自転し公転し、変化し続けている。

そういえば前読んだ本で物質を構成する最小単位である素粒子はゆらぎであるという。とするならばこの世の全ては不完全で不安定であり、アンバランスを調整しようとし続けているのである。まさに諸行無常ということなのだろうか。

 

実践ポイント

過去を思い出して悩むことをやめる

自分の思考を振り返ってみると過去を思い出して思い悩むことが多々あることに気付く。いくら思い悩んでも二度と戻らないことなのに考えてしまう。

本書で語っている通り、まさに時間の無駄でしかないので、無意識なのか思い出してしまうため、その度に意識的に消すようにしている。

これまた前にどこかで読んだ本に、思い出した映像をモノクロにし、解像度を低くして小さくして消すという方法をやっているが前より随分良くなってきた。まあでも過去を思い出して悩むこと誰にでもあるだろうと思うとなんだか少し気が楽になる。

具体的に

過去を思い出したらすぐ消すことを続ける

 

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