1日で学び直す哲学【甲田 純生】 / レビュー・感想

 

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本の情報

  • 1日で学び直す哲学 常識を打ち破る思考力をつける
  • 甲田 純生 (著)
  • 2013/8/9

 

概要

哲学において中心的な人物を押さえつつ、哲学の歴史や思想、それにまつわる小話などを交えて哲学のエッセンスを紹介した本書。それぞれの哲学的思想いついてほどよく深掘りされており、まさに哲学を学び直す上でおすすめの一冊である。

 

【引用】個人的に気になったポイント

ピタゴラス教団が数学を重視し、数学の研究にいそしんだのもこれと同じです。魂を清める、すなわち魂を純粋に保つためには、魂の働きを維持するようにしなければなりません。彼らは、魂のみがとらえることのできる数的秩序に触れ続けることで、魂の働きを維持し、さらには高めようとしたのです。

 

世の中の成り立ちや人間存在の根っこを問うのが哲学だとすれば、その根っこに近づけば近づくほど、人間の知識や知恵の限界に近づいてきます。その限界の向こうに見えるものが神と呼ばれているのです。だとすれば、物事の根本を問おうとする哲学の営みそのものが、神に近づこうとする営みなのかもしれません。

 

イエスの死がキリスト教をつくったように、ソクラテスではなく、「ソクラテスの死」が哲学を生み出したのです。

 

イデアは①まず「形」でした。そして②事物を事物たらしめるもの、言いかえれば事物の概念的本質でした。さらにイデアは、③自己同一的で不変な存在、真なる存在でした。このように、「イデア」の中には様々な意味がいっしょくたになっています。アリストテレスは、イデアの中でごちゃ混ぜになっている様々な意味を腑分けし、それらが本来あるべきところに戻そうとします。いわば、アリストテレスはイデア論を解体したのです。

 

実体は変化しません。体重や身長が変わっても、性質やいる場所が変わっても、Aが「人間」であることは変わりません。この「変わらぬもの」が実体です(もちろん、実体そのものが消滅してしまう――Aが死ぬ――ということはありますが)。アリストテレスはこのように、イデアのもつ「不変の存在」という性格に、実体という形で位置を与えたのです。

 

「我思う、ゆえに我在り」。これが、徹底的な懐疑の果てにデカルトが獲得した、哲学の第一原理なのです。

 

夜空を見上げてみましょう。晴天であれば、たくさんの星が光り輝いているのが見えるでしょう。その中のある星は、地球から1万光年彼方にある星だとします。その場合、私たちがいま見ているその星は、1万年前の姿です。同様に、5万光年彼方にあれば、いま見えているのは5万年前の姿です。夜空というのは、様々な過去が一挙に、しかも同時に繰り広げられる場なのです。それゆえ、夜空を見上げるという行為は、ある種の時間旅行だと言えます。夜空を見上げることがロマンチックなのは、ただ単に星が美しいからだけではないのかもしれません。

 

人間は、死を意識し理解しはじめることで、人間となったのです。

 

人間が自分のことを「私」とか「僕」とか呼べるようになるためには、自分や他人を俯瞰できる位置に視点を置いて、自分も他人も「私」なのだということを理解できなければならないのです。

 

ひとつだけ言えることは、未来という時間が開けることは、おそらく死の意識と密接に結びついているだろう、ということです。

 

死を覚悟した人間が日々の生活に退屈するようなことはないだろう

 

本書から得た気づき

人間の知識や知恵を越えた向こう側

哲学において、なぜ生きているのか、世界はどのようにして生まれたかなど、どう考えても答えがわからない人智を超えた問いは神に近づこうとする行為なのかもしれない。宗教が生まれたのも結局いくら考えても人智を超えた問いに答えられず神や神聖な何かを見出すしかなかったのだろう。

本書であったイエスが十字架に張り付けという不条理な死なければキリスト教は生まれなかったであろうという話は興味深かった。ソクラテスの死もそうだが、不条理な断罪において免れることも可能だったのにもかかわらずその境遇を受け入れ、己の信念を貫き通すその姿に周りの人間は崇高な何かを見て神格化するのだろうか。

日本の神道においてもそうだが、大自然の中で人間の無力さを知り、畏敬の念を抱き神格化する。人間の理解の範疇を超えた何かは人間に大きな尊厳を与えるのだろうか。

 

夜空を見上げること

夜空を見上げ、光り輝く星を見るということはある種の時間旅行であるという話は興味深かった。

哲学というより物理の話かもしれないが、地球から1万光年離れた星は1万年前の姿であり、5万光年離れた星は5万年前の姿である。逆に言えば地球から1万光年離れた星から地球を見れば、1万年前の姿をしているのだろう。

そういう風に考えると夜空の星々が眼前に散り散りと広がっている光景はたしかにロマンチックに感じる。

 

実践ポイント

プラトン・アリストテレスが残した思想

ソクラテス・プラトン・アリストテレスを中心とした哲学の歴史前後における流れとそれぞれの哲学的思想を学ぶことができた。

その中でもやはりプラトン・アリストテレスは後世、現代においても大きな影響を与えていることを知り、より彼らの思想や残したものについて興味が湧いた。

具体的に

プラトン・アリストテレスに関する書籍を読む

 

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