BRAIN DRIVEN【青砥 瑞人】 / レビュー・感想

 

BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは / 青砥 瑞人の詳細はこちら【Amazon】

 

本の情報

  • BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは
  • 青砥瑞人
  • 2020/9/25

 

概要

「モチベーション」「ストレス」「クリエイティビティ」という三つのテーマについて脳と神経科学の知見から解説した本書。ボリュームのある本書だがその分イラストなどを交え丁寧に紹介されている。

 

【引用】個人的に気になったポイント

自分のパフォーマンスを高め、成長するためには、自分の感情や感覚に注意を向けることがメタ認知の大切なポイントなのである。何かを極める人は、必ず自己と向き合い、自己についての考察を深いレベルで行い、感情や感覚を捉えている。

 

朝のセロトニン量が多いと、それに比例して夜のメラトニン量が多くなるため、朝に大量のセロトニンをつくることが、夜の良い睡眠につながるのである。

 

自分で能動的に学びや楽しさや新しい発見を見出せる人は、どんどん成長していく。自分で求めるドーパミンと、楽しめるβエンドルフィンの効果を活用できるからだ。それらが新しい学びに伴うノルアドレナリン性のストレスを心地良いものに変え、パフォーマンスも高める。

 

朝、いい天気だったとしても、それに気づいて気持ちよくなれるか、何気なく通り過ぎてしまうのかは、結局のところ本人次第である。

 

1日のスケジュールの中にいくつか自分のモチベータを散りばめてみることがおすすめだ。自分のスケジュール帳を眺めてワクワクできるように、自分で自分の生きる時間を豊かにしてみると、それが仕事や勉強などにも間接的に効果をもたらすだろう。

 

我々はふとした瞬間に、無意識に嫌な出来事を思い出していたり、粗探しをしたりするものだ。意図せずに無意識的に望まないストレッサーを取り込んでいる可能性がある。

 

思い返すのは、上司や先生など怒った人に原因があるわけではなく、思い返している人自身に原因がある。自ら内的な刺激によってストレスを生み出しているからだ。

 

同じようなことを脳の中で何度も何度も堂々巡りさせると、人間の脳内の神経細胞の結び目であるシナプスの反応が強固になる。すると、ますます嫌な感情が芽生え、増幅されていく。

 

「自分の世界」に入り込んでしまったら、その世界から引き戻さなければならない。そのためには、空の上から眺めるように自分を捉えてみるといい。

 

ストレス状態を感じたら、いまの自分の生活に感謝するとともに、注意の対象をネガティブな要素からポジティブな要素にシフトしてみてほしい。

 

自分の歩む人生の限られた時間を、粗探しで埋めたいか、心地よい情報に囲まれていたいか。私たちは、自分自身の注意を自分自身で意識し、整えることで、見える世界を変えることができるのだ。

 

自己にとっての挑戦から成功や成長に目を向けることで、挑戦に価値があることを脳に刻む。そうした記憶をパターンとして学習されていくことで、不確かさドリブンの探索機能はさらに強化される。したがって、普段から自分にとっての挑戦を少しずつでもやってみることがその脳機能を育む。むしろその行為でしか、挑戦をストレスから成長に変える脳の形成は起こらない。

 

ここから、デフォルトモード・ネットワークは覚醒しているが休息状態であり、外側の世界ではなく自分の内側にある世界に注意を向けた状態と説明される。目を閉じて思索にふけっていたり、妄想したり、目を開けてはいるものの外にある情報を見ているのではなく、脳の中で何かをつぶやいていたり、自分の世界に入り込んでいる状態だ。これがクリエイティビティの始点の状態である。

 

普段から自己の感情や感覚を意識していないと、それらは刹那的に消えてしまう。嬉しいことがあったとき、その時点では嬉しいと感じているだろうが、「嬉しいと感じている自分の状態」に気づいていないと、すぐにその感情を忘れてしまう。それが、島皮質を作動させられたかどうかの違いである。

 

普段から、新しさに対する感度を高めておく姿勢がクリエイティビティを育むには重要となる。そのためには、新しい刺激に触れる、新しい刺激を思い返してそこに新しさを感じる、新しさを起点に他の脳内の情報と組み合わせることが大切だ。そして、何の変哲もなさそうなところに新しさを見出す目を養う必要がある。

 

クリエイティビティは「Use it or Lose it」の原則に則る。クリエイティビティの発揮に使われる脳機能が使われれば育まれ、使われなければ失う。クリエイティビティを高めたければ、クリエイティブなことをし続けることでしか能力を高めることはできない。急激にクリエイティビティを高める魔法の杖はない。

 

本書から得た気づき

能動的に学びや楽しさを見出す

能動的に学びや楽しさを見出すことは、脳科学的に自分で求めるドーパミンと楽しめるβエンドルフィンの効果を活用でき、好循環になる。

やはりやらされる感や誰かのついでにやるなど主体的ではない行動は、何かを得ようという気持ちになりにくいし記憶にも残りにくい。逆に自分でやろうと決めたことはそこから受け取る情報が増え自分ごとになる。

常に自分で考え自分で決め、主体的に行動することを忘れないでいたい。

 

自己の感情や感覚を意識する

普段から自己の感情や感覚を意識していないと、それらは刹那的に消えてしまうという。「嬉しいと感じている自分の状態」に気づいていないと、すぐにその感情を忘れてしまうため、その状態をかみしめる必要がある。

本書で「朝、いい天気だったとしても、それに気づいて気持ちよくなれるか、何気なく通り過ぎてしまうのかは、結局のところ本人次第である。」とあったが、結局のところ幸せと感じるかどうかはどんな出来事であれ自分次第なのである。

それならば小さなことでも嬉しい、幸せと感じられる自分でありたい。そしてDMN状態で嫌な出来事が思い起こされる時は、意識的に消して思い起こさないようする。

 

Use it or Lose it

本書のキーワードである「Use it or Lose it」は脳において使われる機能は育まれ、使われない機能は退化することである。クリエイティブになりたいのであればクリエイティブなことを続けるしかない。

魔法のようにすぐに何かできることなどなく、これからクリエイティブな脳の機能を毎日少しづつ成長させていくという意識を持って取り組むことが大切である。

 

実践ポイント

主体的に考え行動する

常日頃から主体的に考え行動することを意識しているが、脳科学的にもパフォーマンスを高める良い習慣であることを学んだ。今後も主体的に感が行動することを続けていく。

具体的に

自分で考えて作ったやりたいことリストを100個達成する

 

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