山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた【山中 伸弥】 / レビュー・感想

 

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本の情報

  • 山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた
  • 山中 伸弥 (著)
  • 2012/10/11

 

概要

iPS細胞で一躍有名になった山中伸弥教授が人生を振り返り語る自伝となる本書。後半はインタビュー形式となっており、山中教授のこれまでの苦労や挫折、葛藤などをうかがい知ることができる。

 

【引用】個人的に気になったポイント

VWのVは、Vision(ビジョン)のVです。ビジョンとは長期的目標といいかえてもいいかもしれません。VWのWはWorkhardのW。つまりハードワーク、一生懸命働くということです。研究者として、また人間として成功するにはビジョンとハードワークが必要で、どちらが欠けてもダメだというのです。

 

従来のワイスマン博士の説が正しければ、腸の細胞には腸に必要な設計図のページしかないはずです。したがって、腸を作るためだけの設計図からオタマジャクシができるはずもありません。

 

ジョン・ガードン、イアン・ウィルムットの両先生のお仕事から、腸の細胞であれ、乳腺の細胞であれ、体中のどんな細胞であってもそれぞれがほぼ完全な設計図を持っていることが明らかになりました。

 

この実験から、どんな細胞も設計図は同じであり、細胞の運命を決めるのはしおりであることが証明されたわけです。

 

「皮膚の細胞もES細胞も設計図は同じで、両者のちがいは設計図に挟まれたしおりにある。そうであるならば、ES細胞のしおりを見つけ出し、それを皮膚の細胞に送りこめば、皮膚の細胞を初期化してES細胞に似た万能細胞に変えることができるのではないか」

 

多くの方が、血液や皮膚の細胞くらいなら、生きている間にあげてもいいと思われるでしょう。それらの細胞をiPS細胞として増やし、適切な刺激をあたえれば、あなたの遺伝子を持った心臓の細胞を大量に作りだすことができます。しかも、あなたの実際の心臓の細胞が息も絶え絶えという状態であっても、iPS細胞から作りだした心臓の細胞は、病気になる前、ゼロ歳のときの心臓の細胞です。その元気な心臓の細胞を、弱ってしまった心臓に貼り付ける、あるいは移植する。そうすればもう一度、心臓を元気にできるかもしれません。

 

もうダメだと思っても、もう一踏ん張りすれば新しい展開が待っている、と。「やっぱり飛ぶためにはかがまなあかんねんや」と励まされましたね。高く飛ぶためには思いっきり低くかがむ必要があるのです。

 

iPS細胞とES細胞は、驚くほどよく似ています。両者を端から端まで調べあげ、ほんの少しちがいを見つけたという論文が科学誌『ネイチャー』に掲載されましたが、それくらいお互いに似ています。ぼくたちは、そのちがうと報告された場所を、多くのiPS細胞とES細胞で調べてみましたが、明確に二つの細胞を区別できるものは見つけることができませんでした。

 

本書から得た気づき

iPS細胞ができるまで

本書を通して一度は聞いたことがあるiPS細胞が誕生した過程とどのような細胞なのかを知ることができた。

本書で「皮膚の細胞もES細胞も設計図は同じで、両者のちがいは設計図に挟まれたしおりにある。そうであるならば、ES細胞のしおりを見つけ出し、それを皮膚の細胞に送りこめば、皮膚の細胞を初期化してES細胞に似た万能細胞に変えることができるのではないか」とあり、細胞には設計図を持っており、中に挟まれているしおりがその細胞を決定づけているという考え方はiPS細胞を理解するのにとても役立った。

そしてできたiPS細胞はES細胞とびっくりするくらいそっくりになると言う。人間に応用するまでにはまだまだ多くの課題があり、山中教授は現在も応用医学として発展するために研究を続けている。

本書の最後では山中教授が難病や病で苦しんでいる人のために使命感を持って全力で取り組んでいることが伝わり、人間的にも素晴らしい人だと感じた。

 

VW

山中教授がアメリカ留学中に学んだVWという言葉はとても良いなと思った。

VWはVisionとWorkhardの略でビジョンを持つだけ、ハードワークするだけではダメで、ビジョンを持ってハードワークすることが成功する鍵であるという。地図上に目的地を明確に設定して全速力で行くということだろうか。

とてもシンプルで核心をついた言葉で、自分も忘れずにこの言葉をもっておきたい。特に自分が今どこに向かおうとしているのか、その目的地は日頃から明確にしておく。

 

実践ポイント

ビジョンを持って取り組む

山中教授は紆余曲折や挫折、苦悩の末に大偉業を成し遂げたことを知った。その根幹として大きなビジョン・目的を持っていたのだろう。本書でVWの話があったが、ビジョンを持って仕事なり何かをやることの大切さを学んだ。

具体的に

自分がどこに向かっているのかを明確にするため、手元のメモに書いて日頃から確認する

 

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